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2008年5月25日 (日)

文化の発展に貢献?

 最近は著作権法がらみのニュースも多くなってきました。

 今度は、受験生必須の赤本などで、過去の長文問題が掲載できないという問題がでてきているようです。

 インターネットで自分の意見を自由に世間に配信することができるようになった世界では、著作権法は、民法と同じくらい身近な法律になりつつあります。

 しかし、著作権法は現在、非常に多くの問題を抱えていると思います。

なぜなら、世間の一般常識とは非常にかけ離れているからです。

守りたくても守れない法律になっています。

道路交通法と一緒ですね。


 著作権はよく民事訴訟が話題となりますが、刑事罰の適用もあります。

 著作権法の場合、著作権法上の権利の保護はやたらと厚く、刑罰の適用は10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金(併科)と非常に重いです。

 これは、自分が録画したテレビ番組等を友人のためにインターネット上に公開する行為等も対象になりますが、例の「おふくろさん」事件も同一性保持権の侵害と認められればもちろん対象となります。
 
 つまり、誰もが犯してしまいそうな軽微なものであっても、お金だけでは解決できない。

前科がつく可能性があります。不正な利益を得る目的とするものでなくても同様です。

法律を知らなかったということでも裁判所は救済してくれません。

 ただ、唯一の救いは親告罪ということです(告訴がなければ逮捕されない)。

 罰則が重くなった理由は、小泉純一郎氏が推し進めた知的財産政策の一環として権利保護を厚くした結果だと、どこかに書いてあった気がします。

 

 そもそも著作権法は、著作物の公正な利用と保護のバランスを図ることで、文化の発展に貢献しようというのが、法の目的となっています。

 この目的自体はすばらしいと思います。

 しかし実際は、著作権法による保護は、一部の有名な小説家や音楽家その他のクリエイターによって表現された「ビジネスとして価値のある」創作物についてのみ対象となり、一般人の著作物の保護については、ほとんど問題となっていません。

 それは、著作権法は、著作者の保護というよりは、既にビジネスモデルを獲得した者の利益確保の保護に重点をおいて造りあげてこられたものだからだと自分は思っています。

 しかも著作権法は、著作者の権利を後付けでどんどん付け加えてきたため、著作者にどんな権利があるのか、どんな行為が侵害となるのか、非常に読みにくいです。はっきり言って素人が読んでもよくわかりません。

 

 そして、著作権法の改正は常に議論されています。

 現在の著作権法は、一部の既得権者が利益を恒常的に得るためにのみ機能しているような印象があります。

 自分は、創作物はみんなで共有すべきという考えの下、クリエイティブコモンズという考え方に注目しています。

 そして極論だとは思いますが、著作物の保護は、現在の著作権法によらずとも、民法や不正競争防止法によっても、十分保護可能ではないかなとも思っています。

 

 著作権法の問題がどんどん明るみにでることはいいことだと思います。

 音楽、小説、テレビ番組等は、現在では人類にとってなくてはならない嗜好品であるため、それに目をつけて利益を得ようとする人たちがいます。

 その行為自体はやむを得ないことだと思いますが、よりよい文化を発展させるためには、その行為が利益を追求しすぎていないか、1人1人がもっと関心を持つ必要があるのではないでしょうか。


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